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統計ライブラリー セミパラメトリック推測と経験過程
内容紹介
本理論は近年発展が著しく理論の体系化が進められている。本書では,モデルを分析するための数理と推測理論を詳述し,適用までを平易に解説する。〔内容〕パラメトリックモデル/セミパラメトリックモデル/経験過程/推測理論/有効推定
編集部から
医学・生物,工学,経済学などの分野で現れる実際のデータを記述する際には,自由性の高い有限次元部分と無限次元部分からなるパラーメータをもつ統計モデルを想定する必要があり,これがセミパラメトリックモデルである.本書では,正則なパラメトリックモデルの理解から説き起こし,セミパラメトリックモデルの分析を詳細に解説し,高次元小標本モデルの解析にも有効である理論についても言及する.最後に,線形回帰モデルやCox回帰モデルにおいて,実際に有効推定を実現する方法までを明示する.数学的な厳密さを保つことを重視しながらも,理論が必要となる背景や実例への適用の説明にも重点をおき,本統計解析の全容の理解を真に求めたものとなっている.内容パラメトリックモデル/セミパラメトリックモデル/経験過程/推測理論/有効推定
目次
1.パラメトリックモデル
1.1 正則なパラメトリックモデル
1.2 有限次元母数の正則推定量
1.3 局外母数と情報量の幾何
1.4 母数の道ごと微分と情報量限界
2.セミパラメトリックモデル
2.1 序
2.2 接空間と情報量
2.3 セミパラメトリック線形回帰モデル
2.3.1 残差平均ゼロのモデル
2.3.2 残差中央値ゼロのモデル
2.4 スコア作用素と情報作用素
2.5 Cox 回帰モデル
2.6 有効スコア方程式
2.7 最尤推定
2.7.1 近似的に最も不利なサブモデル
2.7.2 尤度方程式
3.経験過程
3.1 距離空間における弱収束
3.1.1 序
3.1.2 外積分
3.1.3 弱収束
3.1.4 確率収束と概収束
3.2 有界関数の空間
3.3 Glivenko--Cantelli クラスとDonsker クラス
3.3.1 序
3.3.2 最大不等式と被覆数
3.3.3 劣Gauss 過程
3.3.4 対称化不等式と可測性
3.3.5 ブラケットエントロピー
3.3.6 Glivenko--Cantelli 型定理
3.3.7 Donsker 型定理
3.3.8 Glivenko--Cantelli クラスとDonsker クラスの保存性
3.3.9 エントロピー評価
4.推測理論
4.1 関数デルタ
4.1.1 写像の微分
4.1.2 主要結果
4.1.3 Hadamard 微分
4.2 Z-推定量
4.3 有効性
4.3.1 接触性
4.3.2 正則性とたたみ込み定理
4.4 推定方程式の解の有効性
4.4.1 有効スコア方程式の解:定理2.3 の証明
4.4.2 尤度方程式の解:定理2.4 の証明
4.4.3 Cadlag パラメータを含むモデルへの適用
5.有効推定
5.1 セミパラメトリック線形回帰モデルにおける有効推定
5.1.1 推定法
5.1.2 ˇθn の一致性
5.1.3 ˇθn の有効性
5.1.4 ˇθn の分散推定
5.1.5 残差分布の推測
5.1.6 残差の関数クラスのDonsker 性
5.2 Cox 回帰モデルにおける有効推定
5.2.1 計数過程回帰モデル
5.2.2 Cox 回帰モデル
参考文献
索引