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朝倉数学大系 9 楕円型方程式と近平衡力学系 (下) ―自己組織化のポテンシャル―
内容紹介
下巻では主に半線形放物型方程式(系)の検討を通して,定められた環境下での状態(方程式解)の時間変化を考える。〔内容〕近平衡力学系/量子化する爆発機構/空間均質化/場と粒子の双対性/質量保存反応拡散系/熱弾性/他
編集部から
定常状態を記述する楕円型方程式と近平衡力学系モデルの数学的解析から,理論科学・応用科学における数理モデリングの考察へと展開する書.ボルツマン・ポアソン方程式の解析を中心に論じた上巻に対し,下巻ではスモルコフスキー・ポアソン方程式の構造の分析から始める.量子化する爆発機構とハミルトニアンの理解をさらに深めた後,場の形成を介して粒子が相互作用する双対変分原理に言及.双対性が天体物理学や理論生物学等の様々なモデルにもたらす影響を分析する.閉鎖系や相をともなう孤立系を記述するモデルにおいて,不安定定常解と空間均質部分が自己組織化のプロセスを誘導することを見る.最後に熱弾性に関するモデリングと数学解析を通じてすべての議論が統合されていく.