序章 観光の人文地理学と調査・分析方法［有馬貴之］
　1 観光の盛況と学びの需要
　2 観光地理学とはどんな学問か
　3 観光地理学の視点と本書
　4 観光地理学の未来を託す
第 1 章 都市の地誌と観光 ［太田 慧］
　1.1 比較地誌の視点と方法―都市を構成する要素と観光資源
　1.2 比較地誌の視点で都市を比較する
　1.3 比較地誌の視点で街並みを比較する
　1.4 地図によって都市の特徴をまとめ，可視化する
第 2 章 農村の地誌と観光 ［菊地俊夫・飯塚 遼］
　2.1 農村地誌の見方・考え方と観光の捉え方
　2.2 東京大都市近郊における「農」空間の商品化―立川市砂川地区の場合
　2.3 東京大都市遠郊近郊における「農」空間の商品化―茨城県常陸太田市金砂郷地区の場合
　2.4 カウチンバレーのワインツーリズムの発展
　2.5 まとめ
第 3 章 リゾートの地誌と観光 ［渡邊瑛季］
　3.1 リゾートを調査する方法
　3.2 研究事例の紹介―事例 1 宿泊施設に関する研究事例
　3.3 研究事例の紹介―事例 2 レジャー・観光施設に関する研究事例
　3.4 まとめ
第 4 章 メディアと観光の人文地理学 ［山口太郎］
　4.1 読み解く対象としてのメディア
　4.2 ガイドブックと SNS を分析対象とした研究事例
　4.3 学術的なまなざしの習得に向けて
第 5 章 健康と観光の人文地理学 ［有馬貴之・成田慶太］
　5.1 サウナの立地と観光地理学の分析
　5.2 フィンランドにおける観光とサウナの分布
　5.3 東京都区部におけるサウナの立地特性
　5.4 健康と観光地理学の今後
第 6 章 スポーツと観光の人文地理学 ［吉沢 直］
　6.1 インタビュー調査によるスキーヤーの観光行動の把握
　6.2 ガーラ湯沢におけるスキーヤーの観光行動
　6.3 ラグラーブにおけるスキーヤーの観光行動
　6.4 スキー観光のさらなる理解のために
第 7 章 歴史と観光の人文地理学 ［洪 明真］
　7.1 歴史地理学のアプローチ
　7.2 歴史地理学からみた江戸・東京の都市観光
　7.3 歴史地理学からみた韓国
　7.4 応用される歴史地理学の魅力
第 8 章 ベルリンのテクノ音楽観光とテクノクラブカルチャーの人文地理学 ［池田真利子］
　8.1 はじめに
　8.2 東ベルリンのテクノクラブ
　8.3 グローバル都市における文化遺産としてのテクノカルチャーと文化の〈場所〉の未来
　8.4 おわりに
第 9 章 政治・ジェンダーと観光の人文地理学 ［福井一喜］
　9.1 いままでと違うことをする
　9.2 文献レビューをどうするか
　9.3 観光産業のジェンダー不平等
　9.4 地域を支えているのは誰？
第 10 章 観光計画策定とコンサルタント ［柿島あかね］
　10.1 観光計画の概要
　10.2 観光計画の事例
　10.3 観光計画策定におけるコンサルタントの役割
第 11 章 観光行政における調査とその活用 ［五艘みどり］
　11.1 観光行政における調査とは
　11.2 導入段階の調査
　11.3 成長段階・成熟段階の調査
　11.4 新たな課題に向き合うために
第 12 章 観光の人文地理学と教育 ［有馬貴之・菊地俊夫］
　12.1 観光地理学を教えるために
　12.2 大学における観光地理学教育
　12.3 観光地理学を生涯教育に取り入れる
　12.4 観光地理学の教育の未来
終章 観光の人文地理学の研究に必要なこと［菊地俊夫］
　1 観光の人文地理学の研究で考慮すべき空間スケールの問題
　2 上野の観光の空間スケール
　3 カナダのヴァンクーヴァー周辺における農村観光の空間スケール
索 引