朝倉化学大系 10 相転移の分子熱力学

徂徠 道夫(著)

徂徠 道夫(著)

定価 5,280 円(本体 4,800 円+税)

A5判/264ページ
刊行日:2007年04月10日
ISBN:978-4-254-14640-0 C3343

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内容紹介

研究成果を“凝縮”。〔内容〕分子熱力学とは/熱容量とその測定法/相転移/分子結晶と配向相転移/液晶における相転移/分子磁性体と磁気相転移/スピンクロスオーバー現象と相転移/電荷移動による相転移/サーモクロミズム現象と相転移。

編集部から

【書評】
「日本物理学会誌 第63巻1号(2008年)」の「新著紹介」欄で、
阿竹徹氏によって「・・・熱測定によってのみその値を得ることができるエントロピーの重要性が語られ,それが著者の研究成果において鮮やかに実証されていることは圧巻である。・・・」と、ご紹介いただきました。

目次

1. 分子熱力学とは
 1.1 熱力学・化学熱力学・分子熱力学
 1.2 熱力学の特徴
 1.3 ナノカロリメトリー
2. 熱容量とその測定法
 2.1 熱容量から求められる熱力学諸量
 2.2 熱容量に寄与するミクロな自由度
 2.3 単原子分子固体の熱容量
 2.4 多原子分子固体の熱容量
 2.5 熱容量の測定法
3. 相転移
 3.1 相転移の次数
 3.2 正常熱容量の決定法
 3.3 相転移に伴う熱力学諸量
 3.4 相転移の種類
4. 分子結晶と配向相転移
 4.1 柔粘性結晶
 4.2 フェロセン結晶
 4.3 フェロセンとチオ尿素の包接化合物
 4.4 メタロセニウム塩
5. 液晶における相転移
 5.1 中間相としての液晶
 5.2 ガラス性液晶
 5.3 円盤状分子からなるディスコチック液晶
 5.4 反強誘電性液晶
 5.5 光学的に等方性のキュービック液晶
 5.6 リオトロピック液晶
6. 分子磁性体と磁気相転移
 6.1 磁気的相互作用
 6.2 格子次元と磁気熱容量
 6.3 素励起としてのスピン波熱容量
 6.4 ショットキー熱異常
 6.5 常磁性クラスター
 6.6 最初の強磁性錯体
 6.7 有機ラジカル
 6.8 1次元分子磁性体
 6.9 2次元集積型金属錯体
 6.10 単分子磁性体
7. スピンクロスオーバー現象と相転移
 7.1 電子が直接的に関与する有機金属化合物の相転移
 7.2 スピンクロスオーバー現象
 7.3 最初のスピンクロスオーバー錯体
 7.4 スピンクロスオーバーに及ぼす様々な要因
 7.5 ドメインモデルと協同現象性
8. 電荷移動による相転移
 8.1 3核混合原子価錯体
 8.2 2核混合原子価錯体
 8.3 ハロゲン架橋白金複核錯体
 8.4 集積型混合原子価錯体
 8.5 集積型異種金属錯体
 8.6 中性イオン性転移
9. サーモクロミズム現象と相転移
 9.1 配位子のパッカリング運動によるサーモクロミズム
 9.2 配位子の秩序無秩序型運動によるサーモクロミズム
 9.3 配位数の変化によるサーモクロミズム

索引

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