BOOK SEARCH
シリーズ朝倉〈言語の可能性〉 4 言語と生物学
内容紹介
言語を操る能力は他の動物にみられない人間特有のものである。本巻では言語の生物学的基礎について解説。〔内容〕総論/動物の信号行動とコミュニケーションの進化/チンパンジーの言語習得/話しことばの生物学的基礎/言語の発生/他
編集部から
目次
1.総論[長谷川寿一]
生物学が扱う領域
「言語と生物学」にかかわる研究
ティンバーゲンの「4つのなぜ」
本巻の構成
本巻で扱わない言語の生物学的研究領域について
2.動物の信号行動とコミュニケーションの進化[藪田慎司]
はじめに
3つの実例
信号進化の理論
動物コミュニケーション研究の可能性
3.チンパンジーの言語習得[松沢哲郎]
類人猿におけるシンボル学習
アイ・プロジェクトと京大式図形文字
語の習得─命名
シンボルの成立─刺激等価性の観点から
意味論─色の認識
意味論の展開─形の知覚と顔認識
数の研究─言語のサブセットとしての数の概念
二重文節性と統語論
行為の文法
チンパンジーの作業記憶
記憶とシンボルのトレードオフ仮説
シンボルの形成
4.話しことばの生物学的基盤[西村剛]
話しことばと言語とは別物である
音は誰も聞いていなくとも音である
音声は体の運動でつくられる
話しことばはかくしてつくられる
話しことばは生物学的に進化した
5.言語の遺伝学的基盤[大隅典子]
はじめに─言語の遺伝学的基盤を考える意義はどこにあるのか?
そもそも神経発生は言語機能発現の前提である
神経発生の遺伝学的基盤とは?
成体の脳にも可塑性がある
髄鞘形成は言語機能に重要である
髄鞘形成の異常はどのような言語障害をもたらすか?
KEファミリーからFOXP2遺伝子は発見された
FOX遺伝子ファミリーは発生過程において重要である
FOXP2は脳のどこでどのように働いているか
脳の進化を分子レベルで考える
おわりに─FOXP2と言語の起源
6.言語を生みだす神経学的基盤
はじめに
言語の神経基盤に対し社会はどのような影響を与えてきたか
他者の動作の分析的理解はサルにも存在する
動作を構造化するために必要な神経活動とは
言語を成立,拡大させるためにはどのような基盤が必要か
動作の象徴化から言語へ
7.言語の出現を可能にしたヒトに固有の進化[長谷川眞理子]
はじめに
言語システムの進化と言語を可能にした生物学的性質の進化
現生チンパンジーとヒトの違い─ヒトの進化史をたどる
脳の大型化と社会脳仮説
社会的コミュニケーションの手段としての言語
言語が音声コミュニケーションであること
動物のコミュニケーションと音声言語の違い
言語の進化を可能にした進化的背景
FOXP2
創発的性質としての言語と文化
8.言語の発生─発達心理学的アプローチ[小林春美]
発達心理学的アプローチとは
チンパンジーの発声は意図を伝えるか
チンパンジーのジェスチャー
ヒトによる情動と意図の交換
発達心理学的アプローチから見た言語起源のシナリオ
共同注意とその発達
9カ月革命
意図の推測と語の意味の獲得
意図を伝えることと文構造
模倣能力と意図の推測
ジェスチャーと言語の起源
共通の基盤が果たす役割
共有化された意図の進化
大人の動作から子どもが意味を知る能力
大人が子どもにジェスチャーにより意味を伝える能力
9.可能性[長谷川寿一]
種間比較から見えてくる人の言語の基盤と特殊性
言語の適応的意義
言語の至近メカニズム
言語の個体発生
言語の系統発生
おわりに
索引

執筆者紹介
【監修】
中島 平三(前東京都立大学)
【編集】
長谷川 寿一(前東京大学)































