シリーズ朝倉〈言語の可能性〉 4 言語と生物学

中島 平三(監修)/長谷川 寿一(編)

中島 平三(監修)/長谷川 寿一(編)

定価 4,180 円(本体 3,800 円+税)

A5判/232ページ
刊行日:2010年11月25日
ISBN:978-4-254-51564-0 C3381

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内容紹介

言語を操る能力は他の動物にみられない人間特有のものである。本巻では言語の生物学的基礎について解説。〔内容〕総論/動物の信号行動とコミュニケーションの進化/チンパンジーの言語習得/話しことばの生物学的基礎/言語の発生/他

編集部から

目次

1.総論[長谷川寿一]
 生物学が扱う領域
 「言語と生物学」にかかわる研究
 ティンバーゲンの「4つのなぜ」
 本巻の構成
 本巻で扱わない言語の生物学的研究領域について
2.動物の信号行動とコミュニケーションの進化[藪田慎司]
 はじめに
 3つの実例
 信号進化の理論
 動物コミュニケーション研究の可能性
3.チンパンジーの言語習得[松沢哲郎]
 類人猿におけるシンボル学習
 アイ・プロジェクトと京大式図形文字
 語の習得─命名
 シンボルの成立─刺激等価性の観点から
 意味論─色の認識
 意味論の展開─形の知覚と顔認識
 数の研究─言語のサブセットとしての数の概念
 二重文節性と統語論
 行為の文法
 チンパンジーの作業記憶
 記憶とシンボルのトレードオフ仮説
 シンボルの形成
4.話しことばの生物学的基盤[西村剛]
 話しことばと言語とは別物である
 音は誰も聞いていなくとも音である
 音声は体の運動でつくられる
 話しことばはかくしてつくられる
 話しことばは生物学的に進化した
5.言語の遺伝学的基盤[大隅典子]
 はじめに─言語の遺伝学的基盤を考える意義はどこにあるのか?
 そもそも神経発生は言語機能発現の前提である
 神経発生の遺伝学的基盤とは?
 成体の脳にも可塑性がある
 髄鞘形成は言語機能に重要である
 髄鞘形成の異常はどのような言語障害をもたらすか?
 KEファミリーからFOXP2遺伝子は発見された
 FOX遺伝子ファミリーは発生過程において重要である
 FOXP2は脳のどこでどのように働いているか
 脳の進化を分子レベルで考える
 おわりに─FOXP2と言語の起源
6.言語を生みだす神経学的基盤
 はじめに
 言語の神経基盤に対し社会はどのような影響を与えてきたか
 他者の動作の分析的理解はサルにも存在する
 動作を構造化するために必要な神経活動とは
 言語を成立,拡大させるためにはどのような基盤が必要か
 動作の象徴化から言語へ
7.言語の出現を可能にしたヒトに固有の進化[長谷川眞理子]
 はじめに
 言語システムの進化と言語を可能にした生物学的性質の進化
 現生チンパンジーとヒトの違い─ヒトの進化史をたどる
 脳の大型化と社会脳仮説
 社会的コミュニケーションの手段としての言語
 言語が音声コミュニケーションであること
 動物のコミュニケーションと音声言語の違い
 言語の進化を可能にした進化的背景
 FOXP2
 創発的性質としての言語と文化
8.言語の発生─発達心理学的アプローチ[小林春美]
 発達心理学的アプローチとは
 チンパンジーの発声は意図を伝えるか
 チンパンジーのジェスチャー
 ヒトによる情動と意図の交換
 発達心理学的アプローチから見た言語起源のシナリオ
 共同注意とその発達
 9カ月革命
 意図の推測と語の意味の獲得
 意図を伝えることと文構造
 模倣能力と意図の推測
 ジェスチャーと言語の起源
 共通の基盤が果たす役割
 共有化された意図の進化
 大人の動作から子どもが意味を知る能力
 大人が子どもにジェスチャーにより意味を伝える能力
9.可能性[長谷川寿一]
 種間比較から見えてくる人の言語の基盤と特殊性
 言語の適応的意義
 言語の至近メカニズム
 言語の個体発生
 言語の系統発生
 おわりに
索引

執筆者紹介

【監修】
中島 平三(前東京都立大学)

【編集】
長谷川 寿一(前東京大学)

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