食物と健康の科学シリーズ そばの科学

池田 清和(編)

池田 清和(編)

定価 3,520 円(本体 3,200 円+税)

A5判/176ページ
刊行日:2024年06月01日
ISBN:978-4-254-43556-6 C3361

ネット書店で購入する amazon e-hon 紀伊國屋書店 honto Honya Club Rakutenブックス くまざわ書店

書店の店頭在庫を確認する 紀伊國屋書店

内容紹介

日本のみならず,世界各地で広く利用されてきた国際的な伝統食品「そば」。近年,その魅力が科学的に明らかにされつつある。長年にわたり研究に取り組んできた国内外の研究者が,食文化,植物学,栄養学,医学などさまざまな側面からそばを解説。起源と栽培/粉食と麺食/育種と品種/健康効果/アレルギー/美味特性/加工利用/他

編集部から

・さまざまな食品素材や加工食品を多面的に解説する〈食物と健康の科学シリーズ〉第16回。
・日本のみならず,世界各地で広く利用されてきた国際的な伝統食品「そば」。近年,その魅力が科学的に明らかにされつつある。
・長年にわたり研究に取り組んできた国内外の研究者が,食文化,植物学,栄養学,医学などさまざまな側面からそばを解説。

目次

1. そば利用の歴史と食文化〔池田清和〕
 1.1 そばの栽培の起源と歴史
 1.2 日本でのそばの歴史と利用
 1.3 そばの粉食文化
 1.4 そばの粒食文化
 1.5 国際そば学の誕生と今後の展開

2. そばの植物学
 2.1 そばの植物学的特徴〔IvanKreft・池田清和〕
  2.1.1 世界のそばの栽培
  2.1.2 そばの植物としての特徴:自家不和合性
  2.1.3 そばの構造
 2.2 そばとその型の分類学〔IvanKreft・池田清和〕
 2.3 そばの育種〔本田 裕〕
  2.3.1 日本におけるそば品種の現状
  2.3.2 そばの品種
  2.3.3 育種の実際
  2.3.4 今後の品種開発

3. そばの栄養学
 3.1 そばの主要成分の栄養特性〔池田清和〕
  3.1.1 タンパク質
  3.1.2 炭水化物
  3.1.3 脂質
 3.2 そばの微量成分の栄養特性〔池田清和〕
  3.2.1 ビタミン
  3.2.2 ミネラル
  3.2.3 ポリフェノール
  3.2.4 その他の微量成分
 3.3 医学的視点からみたそば摂取とヒトの健康〔GunillaWieslander・池田清和〕
  3.3.1 背景と現代医学的研究
  3.3.2 ヒトの健康上の重要性にかかわるそば成分
  3.3.3 そばと心血管疾患リスクマーカー:系統的総説とメタアナリシス
  3.3.4 セリアック病への自然の改善と成人型糖尿病への有効性
  3.3.5 慢性下肢浮腫への効果
  3.3.6 上気道感染症症状への効果
  3.3.7 健康効果研究の発展と将来
  3.3.8 そばと長寿の関係
 3.4 そばアレルギー〔DanNorback・GunillaWieslander・池田清和〕
  3.4.1 疫学的知見
  3.4.2 そばのアレルゲン
  3.4.3 そばアレルギーの診断
  3.4.4 他の食品との交差反応性
  3.4.5 そばアレルギー研究の動物モデル
  3.4.6 職業性曝露
  3.4.7 そば外皮製枕による曝露
  3.4.8 臨床患者におけるそばアレルギー
  3.4.9 一般住民におけるそばアレルギー
  3.4.10 そば誘発アナフィラキシーに関する症例研究
  3.4.11 アナフィラキシー患者研究
  3.4.12 一般住民における重度アレルギー反応
  3.4.13 今後の展望

4. そばのおいしさの科学
 4.1 そばの製粉とそば粉の種類〔池田清和〕
  4.1.1 そばの実と製粉
  4.1.2 ロール製粉
  4.1.3 石臼製粉
 4.2 そばの美味特性の科学〔朝見祐也〕
  4.2.1 食べ物の美味特性
  4.2.2 そばの美味特性
 4.3 そばの美味特性の調理学的視点
  4.3.1 加熱による物性の変化
  4.3.2 つなぎ(添加物)による物性改変
  4.3.3 伝統的技法の解析
 4.4 品質評価法
  4.4.1 そば種子の品質評価
  4.4.2 そば加工食品の品質評価

5. ダッタン種そばとその特性
 5.1 普通そばとダッタンそばの植物学的な相違〔鈴木達郎〕
  5.1.1 形態的な相違
  5.1.2 生殖様式の相違
  5.1.3 二次代謝物質
 5.2 ダッタンそばの栄養機能〔笠島真也〕
  5.2.1 栄養成分
  5.2.2 機能性
 5.3 ダッタンそばの加工〔笠島真也〕
  5.3.1 加工特性
  5.3.2 加工食品
 5.4 ダッタンそばの利用〔鈴木達郎〕
  5.4.1 日本
  5.4.2 中国
  5.4.3 その他地域

6. 世界的伝統食品としてのそば食品の利用加工
 6.1 世界におけるそばの名称と意味〔池田清和〕
 6.2 世界におけるそばの加工・利用
  6.2.1 日本〔池田清和〕
  6.2.2 中国〔池田清和〕
  6.2.3 韓国〔池田清和〕
  6.2.4 ヨーロッパ〔IvanKreft・池田清和〕
  6.2.5 ロシア〔池田清和〕
  6.2.6 その他地域〔池田清和〕

7. 未来社会におけるそば活用の展望〔池田清和〕
 7.1 長寿と和食
 7.2 そばと健康
 7.3 そばの継承と学校給食
 7.4 食文化の継承と行事

コラム1 そばの民族植物学〔池田清和〕
コラム2 ケシ撲滅を目指したそば栽培〔池田清和〕
コラム3 そば粉は風邪をひく〔池田清和〕
コラム4 行とそばの栄養の科学的考察〔池田清和〕
コラム5 日本国内の食物アレルギー〔池田清和〕
コラム6 そばの品種開発,ダッタンそばと普通そばの違いについて〔鈴木達郎〕
コラム7 ダッタンそばの原料生産について〔笠島真也〕
コラム8 ダッタンソバはなぜ苦いのか?〔鈴木達郎〕
コラム9 穀物科学と麺の研究〔池田清和〕

索引

執筆者紹介

関連情報

分冊・シリーズ

ジャンル一覧

ジャンル一覧

  • Facebook
  • Twitter
  • 「愛読者の声」 ご投稿はこちら 「愛読者の声」 ご投稿はこちら
  • EBSCO eBooks
  • eBook Library